＜JE4FGO向井OMの思い出＞
私が山口県に在住のころ、宇部市内のある職場に週１回でかけていました。そこで出会った無線家がJE4FGO向井OMです。
若いころ漁業無線局に勤めようと職業訓練で第３級無線通信士（いわゆる３通）の資格を取ったそうです。その学校ではJH4OMU山根OMが同級生でした。３通だから和文モールスができました。（和文ができたから３通の資格が取れた）
向井OMには私の自宅のアンテナの作業にお手伝いをしてもらいました。（2002年6月、画像は下）また、何度か、山口県内の移動運用を一緒に行いました。(長門、美祢、山口、阿知須）
山根OMが亡くなった頃から同じ病気で苦労され、定年退職後も体調管理が大変だったようです。
私が広島に来てからは、年に１度会うかどうかでした。無線からも遠ざかり、局免許を切らしていました。
2012年3月3日、もうすぐしたら新しい無線機を手に入れ、再開局する予定だと携帯電話に連絡が入りました。マルチバンドに出るにはどんなアンテナがいいだろうかという相談でした。
向井OMの自宅にはJH4OMU山根OMが元気だった頃に自作した10mのタワーがあり、4バンドRDPが載っていましたが、数年電波を出していないことからもう使えないとのことでした。
アンテナを上げるなら、いつか週末にお手伝いしに行きますからと言ったのが、最後でした。
4月1日、奥様が向井OMの携帯電話から電話をくれました。未明に息を引き取り、携帯電話に残る履歴から友人に連絡しているとのことでした。
私のことも、息子OKXのことも気にかけてくれていたやさしいOMでした。いつか和文モールスで、いつかアンテナ製作でと先延ばしにしていた約束が果たせずに、後悔しています。
天国で山根OMと無線をしているだろうと思っています。それとも、アンテナの製作でしょうか。私との接点が多いOMが、また、遠くに逝ってしまいました。
4月26日向井OMの居ないご自宅を訪ねました。遺影の前には、運転免許証と合わせて３通の免許証、職場の仲間と行った旅行とBMWバイクの写真、そして、自作の皮クラフトの小物入れが置かれていました。
奥様に聞くと、最後の入院中も無線局の再開局の準備をしていたとのことです。免許証の写真と違って、遺影はやさしいOMの顔でした。合掌
アンテナ建設（2002年6月2日（自宅）、6月16日（JE4FGO局）、7月7日（JH4OMU局））
秋吉台移動×４、山口市移動×２、阿知須移動×３
JE4FGO局の釣竿DP（７MHZ)
ページ作成2012年4月8日